効果的な英語の勉強方法を探していますか?
本記事では、クリス・ロンデールさんのTEDxプレゼンテーション「誰でも外国語を半年で話せるようになる方法」を解説いたします。
このクリス・ロンデールさんによるプレゼンテーションは、なんとYoutubeで2,200万回以上再生されています。(2020年10月現在)
クリスさんの約20年間の言語学習と心理学の研究が元になっています。
誰でも外国語を半年で話せるようになるための5つの原則は、こちらの記事で解説いたしました。こちらも合わせて是非ご覧ください!
今回は、誰でも外国語を半年で話せるようになるための7つのアクションを、英語学習に当てはめて分かりやすく紹介していきます。
「外国語を半年で話せるようになる方法」7つのアクション
1. 大量に聞く。
2. 意味を理解することに集中する。
3. 言葉を組み合わせる。
4. コアに集中する。
5. ランゲージペアレントを見つける。
6. 表情をコピーする。
7. 頭の中のイメージと結びつける。(ビジュアル、音、感覚など。)
1. 大量に聞く。
クリスさんは、大量に聞くことを「ブレイン・ソーキング(脳を浸す)」と呼んでいます。
理解できるかどうかは関係なしに、大量に英語を聞ける環境に身を置きましょう。
近くに英語を話す人がいなくても、動画や音声を聞いてもいいでしょう。
このとき、言葉のリズムや繰り返し使われている単語、目立つ言葉に注意を向けてください。
2. 意味を理解することに集中する。
言葉がわからないのに、どのように意味を理解すればいいの?と疑問に思うかもしれません。
人間のコミュニケーションの大部分はボディーランゲージが占めており、ボディーランゲージからコミュニケーションの多くを理解できます。
誰でも外国語を半年で話せるようになるための5つの原則の【原則3:意味を理解できれば、無意識に言語を学習する。】で紹介したように、
言葉が分からなくても、ボディランゲージ、表情や声のトーンによって意味を理解できれば、無意識的に言語を学習します。
3. 言葉を組み合わせる。
動詞、名詞、形容詞をそれぞれ10ずつ知っていれば、10x10x10で1000通りの表現が可能になります。
赤ちゃんは 「僕、風呂、今」と言葉を組み合わせてコミュニケーションをとります。
クリエイティブに楽しむことが重要です。完璧である必要はなく、意味が通じてばOKです。
4. コアに集中する。
英語では、1000単語が日常会話で使う85%の用語をカバーし、なんと3000単語で95%カバーできます!
3000単語使えるようになれば、その言語が話せることになります。
コアに集中するとは、まずこの3000単語を使えるようにするということです。
具体的に、言語学習を始めて最初の4週間で、勉強するべき表現をご紹介いたします。
Week1
「これは英語で何と言いますか?」「わかりません。」「もう一度お願いします。」「これはどういう意味ですか?」
言語をツールとして使えるような表現を学びます。
5つの原則で紹介したように、勉強を始めたその日からコミュニケーションツールとして言語を使うことが重要です。
Week2
「私」「あなた」「あれ」「渡す」「暑い」などの簡単な代名詞、名詞、動詞、形容詞を学習します。
そして赤ちゃんのように言葉を組み合わせてコミュニケーションをとります。完璧な文章で話す必要はありません。
Week3-4
クリスさんが「接着剤言葉」と呼んでいる言葉を学ぶ時期に入ります。「接着剤言葉」とは「とはいえ」「しかし」「したがって」など文と文を繋げる言葉です。
「接着剤言葉」を学ぶと、単語だけでは表現できなかった、複雑な言葉を表現できます。この時点でみなさんはもう話せるようになっています!
5. ランゲージペアレントを見つける。
「ランゲージペアレント」とは、英語学習における親のような人です。
子どもは、簡単な言葉を組み合わせて話します。表現や発音は間違っていることがあるので、家族以外の人に意味は通じないかもしれませんが、親には伝わります。
親が理解してくれることによって、子どもたちは安全な環境が与えられ、自信を得ることができます。
また、親自身も子どもが理解できるように、ボディーランゲージと簡単な語彙を使って話しかけます。
みなさんはこのように、安全に日本語を学べる環境があったおかげで、日本語が話せるようになったと思います。
「ランゲージペアレント」には4つの条件があります。結婚相手は相応しくないので、友達か英語を話せる仲間を作ることをお勧めいたします。
1. 学習者がたとえどんなに変な表現を使っていたとしても、内容を理解しようと努力してくれること
2. 間違いを正さないこと
3. 正しい表現を使って、学習者の発言を理解していると伝えてくれること
4. 学習者が理解できる言葉を使ってくれること
「2.間違いを正さないこと」を意外に思う方もいるかもしれません。
でも、いちいち言葉の間違いを指摘されたら自信を失いますよね。なので、自分は英語ができるという感覚を与えてくれるパートナーを作ることが大切だと思います。
6. 表情をコピーする。
人に理解してもらえる発音をするには、正しい筋肉の動きが必要になります。
理想は、ネイティブスピーカーを見て、表情の動きを観察することす。すると段々と発音方法がつかめるようになります。
もしも観察するネイティブスピーカーが近くにいない場合は、映像でも大丈夫です。
Youtubeなどで検索すると、無料でネイティブスピーカーが話している動画が簡単に見つかると思います。
7. 頭の中のイメージと結びつける。(ビジュアル、音、感覚など。)
英語を勉強するとき、頭の中で日本語と英語を行ったり来たりさせて覚えようとする方が多いと思います。
例えば、”curious”という単語を覚えようとしたときに、curious=好奇心をそそる、といったように英語を日本語に変換させます。
“curious”に結びつくものが、「好奇心をそそる」という言葉のみなので、記憶に残りにくいです。
頭の中のイメージと単語を結びつけることで、効率良く学ぶことができます。
頭の中のイメージと結びつけるためには、「好奇心をそそるようなこと」は何だろうと想像します。
自分とは違った経験をしてきた人と話した時、初めて海外旅行に行った時、新しい本を買った時など、「好奇心をそられた」時の風景、音、感覚などの頭の中のイメージを、”curious”に結びつけます。
既に頭の中にあるイメージ(自分とは違った経験をしてきた人と話した時の風景、音、感覚など)、新たな音(curious)を繋げることで記憶が定着します。
さらに、頭の中のイメージと単語を結びつけるプロセスは、繰り替えてしていくうちに自然と上達し、無意識のうちにできるようになります。
まとめ
「外国語を半年で話せるようになる方法」7つのアクションを、英語学習に当てはめて紹介いたしました。
1. 大量に聞く。
2. 意味を理解することに集中する。
3. 言葉を組み合わせる。
4. コアに集中する。
5. ランゲージペアレントを見つける。
6. 表情をコピーする。
7. 頭の中のイメージと結びつける。(ビジュアル、音、感覚など。)
英語学習で伸び悩んでいる方は、この7つのアクションと自分の勉強を比べてみて、勉強法改善に役立ててみてください。
参考
【究極の学習方法】誰でも外国語を半年で話せるようになる方法を解説
【書き起こし】どんな言語でも6ヵ月で習得する方法。心理学者による「5つの原則、7つの行動」の中身